空母大鳳と原発事故ーその設計思想



上の画像は、Wikipedia掲載の 空母大鳳の画像(画像も同より)です。
以下の記述は、全て私の記憶によりますので、Wikipediaの同空母に関する記述とは、異なります。(私の記憶の元となっているのは、児島譲氏その他の方の著作からですが、本棚に推定2500冊程度以上ある中から探し出せませんでした)
私の記憶が、正しければ、

@空母大鳳は、第2次世界大戦中建造の空母としては、当時世界最大の空母
A飛行甲板には、厚さ10cmの鋼板が使用されており、不沈空母として期待されたが、マリアナ沖海戦で、漏れ出した航空燃料に引火しあっけなく沈んだ
B対照的に、その当時の敵空母エンタープライズは、何と木製の飛行甲板であった。何故でしょう。理由はこの記事を読めばわかります
(第二次大戦中のエンタープライズのことです。戦後に建造された原子力空母も同じ名称ですが・・・・。 多分、大きな損傷を何度も受けながら沈没することはなかったので、同じ名称を使ったんでしょうね)

以上3点です。

震災の際、私が最も驚いたのは、原子炉建屋上部が吹っ飛び、鉄骨が剥き出しになり燃料プールだけは、破壊を免れた原発の映像です。


一体全体、空母大鳳と原発事故が何故関係あるのか?そう思われるでしょう。

決め手となるのは、内部での爆発を想定し、爆発による圧力を逃がす設計思想であるか否かです。

空母大鳳

その設計思想の根幹は、「内部で爆発が起きないほどまでに船体全体の防御力を高める」であったように思えます。

船体内部での爆発は、恐らくあまり考慮されておらず、「想定外」であり、内部で爆発なんて起きないように設計されたと思います

しかし、上空からの攻撃に対する防御力を高めようとして、厚さ10pもの鋼鉄の飛行甲板を使用した空母大鳳は攻撃で航空燃料が漏れだし、内部で大爆発が起きました。

当たり前のことですが、=空母大鳳の設計者も当然知っていたでしょうが、

船体内部で爆発があった場合、爆発の圧力が頑丈な鋼鉄の飛行甲板で跳ね返り、その破壊力は、恐らく数十倍にもなるでしょう。(この方面の知識はありませんので、数値では示せません)

そのような船体内部での爆発は起きないように設計するがその根本思想のように思えます。
恐らくは、「想定外」であったのでしょう

これに対して、第二次大戦中のエンタープライズは、飛行甲板が木製です。嘘だろうとお考えの方も多いでしょうが、本当です。何故でしょうか?

内部で爆発があっても、甲板が吹き飛び、跳ね返る圧力が生じないように設計されていたのです
そして、飛行甲板以外の船体は、頑丈に作られていたのです。
爆発の圧力を、上に逃がす設計です。

結果、エンタープライズは、大きな損傷を何度も受けながらも第二次世界大戦終戦まで沈没することはありませんでした 。

これは、日本人とアメリカ人の設計思想の差としか言いようがありません。

@内部爆発なんて絶対に起きないように設計しなければならない
そんなことになったら一巻の終わりであるから考慮する必要なし。想定外である

A内部爆発があった場合、その圧力を逃がす設計にしなければならい!それによる不具合はやむを得ない。
(漫画のような話ですが、実際、第二次大戦中のエンタープライズは、台風に遭遇し、ひどい目にあったようです。
空母の飛行鋼板を木にするなんて、当時も今も日本人にはちょっと思いつかいないでしょう)

もしも、福島第一原発が空母大鳳と同じ設計思想で設計されていれば、 今頃東北地方の広い範囲は、人が誰も住めなくなっている可能性が高いように思えます。

福島第一原発の建屋が、水素爆発の可能性を考慮して設計されたかどうか、私は知りません。しかし、あの震災の際にテレビに流れた映像からは、少なくとも爆発の圧力が内部にこもってしまう設計ではなかったことは確実のように思えます。

(注)
東日本大震災の際に事故を起こした原発は、設計がアメリカのGEです。 私は、はるか昔、おなじGE設計の現在は稼働していない原電の東海村原発へ新人研修で行ったことがありますが、 その際、誰かが設計は?と聞くとGEとのこと。 要するに、上記2つは日本で最古参クラスの原発であり、GEの設計通り建設されたのです。 日本人の発想では、原子炉建屋は通常のコンクリートではなく、ガチガチの特殊な コンクリートを使用し容易には壊れないように設計するでしょう。
もし、そのような設計思想で、福島第一原発の原発建屋が建設されていたならば?想像するだけで怖いすね


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